常同行動とは?
自閉症スペクトラムの特性で【常同行動】というものがあります。
常同行動とは、手をひらひらさせる、飛び跳ねる、ぐるぐる回る、意味もなく手をパチパチと拍手する、体をゆらす、同じところを行ったり来たりするなどがあります。
何かを訴えたかったり、心理的な安定を求めている場合にあらわれることが多いそうです。
扉(引き戸)の開け閉めをやめない
ぴー助は上記のようなことはしなかったのですが、【扉(引き戸)の開け閉め】に異様に執着していた時期がありました。これも【常同行動】に当てはまるのでしょうか。
ぴー助は2歳前くらいから、扉遊びが大好きでした。特に好きなのが引き戸。
機嫌よく遊んでいるからいいのですが、手を詰めてしまうこともあるし、マンションだから騒音も気になるし、
家の動く扉はすべて固定してしまうことにしました。
![ボコ](https://decoboconikki.com/wp-content/uploads/2021/09/c891cf4de737a2774830db679bef68d3-e1632981758321.png)
洗面所などの1枚の引き戸は突っ張り棒で固定。
4枚の襖は片方に寄せて、長押の両面にネジ式のフックをつけて紐をかけて固定していました。
(賃貸だったので管理会社に了承を得て)
大変だったのが外出先です。
親戚の家や友達の家、子育て支援センター、スーパーの自動ドア、、、
どこに行っても扉という扉を開閉したがります。
最盛期には、フリーリングの木目でさえも扉に見えていて開けようとしていました(笑)
もう扉のない世界に行きたい、いやむしろ、扉の世界で飽きるまでやりつくしてきてほしい・・・
よくそんなことを考える程でした。
自宅で自分の指を詰めるくらいならまだマシなんですけど、
お友達の手をケガさせてしまったら大変じゃないですか。
もう止めさすのに必死でした。
![ボコ](https://decoboconikki.com/wp-content/uploads/2021/10/72d0710efeccfef994fb8396b868db7e.png)
どうしたら止めてくれるのかな・・・
ぴー助は無理やり止めさせても、パニックになったりしませんでしたが
何度引き離してもすぐに扉のところまで戻って行ってしまいました。恐るべし執念です。
解決策は見つからず、ひたすらしたことは…
結局のところ、扉遊びをやめさす方法は、残念ながら見つかりませんでした。
親の完敗です(笑)
理解のある実家や人がいない場所では思う存分やらせて、
周りにお友達がいて迷惑がかかるような場所では、ひたすら他に気を逸らせるよう努めました。
周囲の人へは謝り続ける日々でとても辛かったですが、それしかできませんでした…。
単純な扉の開閉に変化が
そんな日々が何ヶ月か続いた時、あることに気づきました。
扉にハマった初めの頃はただ単調に開閉してたのですが、途中から何かブツブツ言っているのです。
![ぴー助](https://decoboconikki.com/wp-content/uploads/2021/10/ff1c00457fddea3dcc3752e02a45d047-e1633532059330.png)
「・・・次は〇〇でーーーしゅ・・・」
「・・・ドアしまりまーしゅ・・・」
どうやら引き戸で電車ごっこをしてる!?
電車のアナウンスと共にドアが開閉するところを再現したかったん?!
そういえば、電車に乗るといつもドアを見ていました!まだうまく話せない頃から、きっとかなり電車に興味があったんでしょうね。
初めから電車ごっこのつもりでしていたのか、初めは単純に開閉を楽しんでいて途中から電車遊びに変化したのかは本人しか分かりませんが、
異様に見えた行動に何か意味が出てくると、私の気持ちはかなり落ち着いてきました。
我が子を異様な目で見られたくない…私はまだまだ周囲の目ばかり気になっていました。
扉ブームの終わり
ぴー助のリアルなドアを使った電車遊びは割と長い間、1年以上は続いたのですが、成長とともに少なくなってきて、幼稚園に入るころにはなくなっていました。
その代わりに、積み木やブロックを使って電車のドアに見立ててドアの開閉ごっこをするようになりました。
同じ形のものが2つあると、必ずドアに見立てます。
例えば、積み木、ブロック、ボックスティッシュ、クーピー、絵本・・・両手に持って電車のドアを作っていました。
一度田舎のおばあちゃんから送ってきたズッキーニでやっていた時は笑いました(笑)
さすがにズッキーニでは建て付きが悪かったのかすぐやめていましたが(笑)
電車に乗る度によく観察するので、だんだん完成度が上がってきます。
積み木2個だったのが、ホームドアも追加され4枚使うようになったり、そしてドアの色も実際の色に似た物を使っていました。
外出先でいい感じのオモチャが見当たらないと、仰向けに寝転んで、自分の両手と両足をドアにして遊んでいました。
ハマるとそれしか見えなくなるタイプ・・・
好きなことに対する執念や完成度、集中力は本当に天才的です!
コメント
ドアの開け閉めにノイローゼになりそうになってこの記事に辿りつきました。
息子と似ているところがある気がします。
とても参考になります。
ありがとうございます。
正木様
こんな個人のブログにきてコメントをくださりとても嬉しいです!
息子さんの行動のことでお悩みなんですね…私も悩んでいたんで良く分かります(;_:)
うちの子はもうすぐ9歳、扉ブームは4歳頃無事終了して今ではまったくしていないですよ!
もちろんそれに代わる悩みや困りごとはどんどん増えていますが…
扉ブームで悩んでいた頃は、ぴー助の行動のいろんなことを発達障害に結び付けて落ち込んでいた時期なので、
ほんとにノイローゼでした。
でも、完全に今だから言えることなのですが、あのころ一緒に扉遊びをしたらよかったなって…。
もちろん場所や時間はわきまえないといけないですが。
というのも、好きなことをしている時って成長のチャンスの時だと思うんです。
会話のキャッチボールの苦手なぴー助ですが、好きなことの話ならキャッチするし返してくる!(笑)
いろいろ試してやめない行動なら、もうたぶん今は無理だから、いったん諦めて、それを逆に利用する!
…ってほんとに今だから言えるんですけどね(^^)
私はただの主婦で教育の知識も何もないんですが、ただ発達障害の子を持つ親として共感だけはできるので、またよかったら読みにきてくださいね!
正木んさん、同じように育児で悩んで頑張っている人がいるって私もまた明日からがんばれそうです!
コメント本当にありがようございました★
ボコ様
コメントへの返信とても嬉しいです!
ありがとうございます^_^
まさに今、私も何かにつけて発達障害と結びつけてしまい落ち込み苛立ち不安でいっぱいで…旦那や家族に相談するのももう嫌になってます…
こんどエンゼル110番にも頼ろうかと思ってます!
ぴー助くんの成長とボコさんの関わり方にリスペクトです。明日扉遊びに付き合ってみようかな…笑
応援してます!
またたまにコメントさせて下さい(^^)
お母さんですもん、心配なのわかります(^^)
エンゼル110番よかったですよ!話聞いてほしいですよね。
もし発達のことでもっと詳しく調べたいなら、保健福祉センターの保健士さんに相談するのもいいと思います!
お互い、がんばりましょうね♪かわいい盛りの時期、イライラしてるのももったいない(^^)
では、また(^^)/