エコラリアとは?
エコラリアには即時性エコラリアと遅延性エコラリアの2種類あるそうです。
即時性エコラリアは、相手が言ったことの内容をすぐにそのまま繰り返しすオウム返しのようなことです。
遅延性エコラリアは、聞いたCMの一部などを突然、脈絡がない時に繰り返すことです。
自閉症スペクトラムの特性ではよくあるそうです。
【自閉症児ぴー助がよくしていた行動】でも少し書きましたが、ぴー助はエコラリアがとても多く出ていました。
遅延性エコラリア
ぴー助の場合は主に遅延性エコラリアの方でした。
2歳・3歳が一番ひどく、4歳5歳と年齢が上がるにつれてかなり少なくなってきましたが、
(6歳の今でも時々気に入ったアニメがあるとブツブツ言っています。)
内容は、Eテレの番組やアニメのセリフ、絵本の文章、電車のアナウンスなどです。
1人で遊んでいる時やお友達と遊んでいる時、家にお客さんが来ている時など所かまわず延々口に出していました。
よくまぁそんなセリフが覚えられるなと感心するほど。
それと、エコラリアなのかは分からないのですが、
何か嫌なことが起きた時に突然何かのフレーズが出てくることもよくありました。
パニックの記事で書いたのですが、ドミノやペットボトルが倒れていしまった時に出た「がっつーん!」は、
その頃好きだった絵本でノンタンの「およぐのだいすき」に出てくる悪い魚が歯が欠けた時に言うセリフです。
他には、おかあさんといっしょのエンディング曲「べるがなる」からきたのか、
何か自分にとって不都合なことを言われた時(今は食べたらだめ!とか)に
こちらの言うことをかき消すように「べる!」や「べるがなる!」と急に言うこともありました。
とっさに自分の気持ちを言えず、このような言葉がでてしまったのでしょうか?
どう見られているのか…周りの目が気になってしまう
エコラリア。これが発達障害を疑った中で一番気になっていたことかもしれないです。
同じ年くらいのお友達は誰一人そんなことはしていなかったから、
正直、はずかしいから変なことせんといて!と思ってしまっていました。
誰かが話しかけてきてくれても、無視してセリフをつらつら言って相手には不思議がられて・・・
自閉症スペクトラムの特徴と知っていたから、とにかく止めさせたくて仕方ありませんでした。
でも遅延エコラリアを無理やり止めさせるのはあまり良くないとどこかで情報を仕入れていたので、なるべく放置していましたが、
それでも私自身が聞くのがすごくストレスで「今はセリフいわんといて!」と言ってしまうこともありました。
止めてと言ってもやめられないから特性なんですよね、止めて!と言っても意味なかったんだなと後から思いました。
精神的な孤独感
ぴー助から私に話しかけてくるのは、何かしてほしい時だけ、あとは一人でエコラリアでしゃべっていました。
こんなに近くにずっと一緒にいるのに、心が通じ合っていないというか一方的と言うか、
そんな寂しさがずっとありました。(もちろん、甘えてきたり一緒に遊んで笑ったりはありましたが)
そういえば、指差しなんかもそれなりにできてはいたのですが、自分で確認するためにするといった感じで、
私に対して“お母さんも見て!〇〇があるよ!”と気持ちを共有しようとしている感じではなかったんですよね。
私が気の利いた質問ができなかったのもあるかもしれませんが、食事中も世間話なんかなく、
旦那さんも帰ってくるのが遅かったので本当に辛かったです。
幸い、むー子が話し出すのが早かったので、ぴー助が4歳、むー子が2歳頃にはだんだんとわいわいした食卓になっていきました。
セリフ完コピに変化。ごっこ遊びができるように…むー子のかかわり方
ぴー助が5歳、むー子が3歳になったころ、2人ともアニメのパウ・パトロールが大好きになりました。
5歳になってくると遅延性エコラリアもだんだんと減ってきたのですが、ちょっとハマるとやはりブツブツと言っていました。
ぴー助がセリフを言っていると、むー子が参戦。
![むー子](https://decoboconikki.com/wp-content/uploads/2021/10/f76ed5080a7eb2d0422c0d2db0d9f40d-300x390.png)
むー子がスカイね!
どうなるのか見ていると、二人で役割を決めて台本の読み合わせのように遊びだしました。
時々セリフを間違えるむー子に、正しいセリフを教えるぴー助。
むー子もその遊びが大好きになって、長い時間二人で遊ぶことが増えてきました。
完璧なセリフを言うぴー助に対してむー子はちょっと適当で、勝手にお話を変えたりいい感じに変化球を出してきて、
それに対してぴー助も拒否することなく、その変わった話に合わせて遊べるようになってきました。
お兄ちゃんと楽しく遊べたのがうれしいむー子はどんどん遊びを発展させていきます。
しまじろうとハナちゃんのぬいぐるみを持ってきてぴー助を強引にごっご遊びに誘うので、ぴー助も臨機応変に話を作っていくことができるようになってきました!
そんな二人の変化を見てきて、ただエコラリアを止めさせたくてしょうがなかった自分を恥ずかしく思いました・・・。
むー子のように、まずは一緒にエコラリアでもなんでもやってみて、同じ目線で楽しめばよかったです。
何もしていないのにぴー助の行動に不満ばかりつのらせていました。
私も、過去にぴー助をおままごとに誘ったことは何回もあるのですが、全然一緒にしてくれなかったんです。
【天才級!並外れた記憶力】でも書きましたが、ぴー助の好きなことに合わせて関わっていくと、同じごっこ遊びでもこんなに成長できるんだと改めて思いました。
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